悠久のシャングリラ
……でも重い。
水を吸収した服を着ているためか、
とても一人で持ち上げることは無理だった。
(このままじゃ……あたしまで……!)
浮かび上がったのは、
【死にたくない】という必死の思い。
ーーただ、それだけだった。
「咲夢梨!!!」
「っ」
この状況を見たのであろう隼人の叫び声が、この耳にしっかりと届く。
ーードクン。
その瞬間、心を黒いモヤが
覆い尽くしていく感覚を味わった。
嫌だ……嫌なのに……。
「……悪魔に魂を売るときは……、
こんな気持ちになるのかしら……?」
もう腕も限界、持ち上げるのも不可能、
このままじゃ……二人とも助からない。
ならば、いっそーー。