悠久のシャングリラ
「きゃっ!?」
すっかり雨を吸収していた砂に足を取られ、あたしの体はゆっくりと傾いていく。
視線を左に向ければ、
氾濫しかけた川が……。
どうしよう、と考える暇もなく、
あたしは真っ逆さまに落ちてーー。
「瑠璃!!」
「!」
右手をぐいっと引っ張られたかと思うと、
あたしの体は砂場へと戻ってきていた。
状況が把握出来ず、川の方を見ると。
「咲夢梨!!」
砂場と川を挟む石段に、片手で掴まっている咲夢梨の姿が目に飛び込んできた。
「さ、咲夢梨!」
考えるまでもなく、
体が勝手に動いていた。
あたしは咲夢梨の腕を両手でしっかり掴み、
砂場の方へと引っ張りあげようとした。