悠久のシャングリラ

花蕾に眠る愛しの姫君



♡睡蓮 side♡

『隼人! 大きくなったら、
私を【およめさん】にして!』


『お嫁さん……?』


『うん! お母さんがね、
好きな人と【けっこん】して
幸せになりなさいって!』


『それでお嫁さんか。おばさんも気が早い。
……ボクたち、まだ五才だよ?』


『わかってる! 片手分でしょ?』


『まあ、そうだけど。 それより、本当に
お嫁さんの意味わかってる?』


『うん!』


『これはわかってない気がするな……。
けどま、嫌がってもキミはボクがもらう。




ーーだってボクは、
キミが大好きなんだから』

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