悠久のシャングリラ


彼女の乙女の気持ちも、小さな苦悩も、
死んだ私にはわかったから……。

そして瑠璃の今の言葉を聞いて、
それは確信に変わったから……。




『恨んでないよ』




そう、答えることが出来た。

その瞬間、ピキリと、空間に亀裂が奔る。


「な、なに!?」

「上見て! 空間が割れてるよ!」

「おいおい、やべんじゃねえの!!」


この空間と……みんなとお別れの時間だ。

一度目を閉じ遠くて近い過去に、
想いを馳せるーー。

ザワザワと落ち着きなく騒ぐみんなに、
私は諭すように静かな声を届けた。

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