異世界でレストランのウェイトレスやってます!!
第1章
「ん……」
カーテンの隙間から差す光に目を覚ます。
枕元にあるスマホで時間を確認する。
ーー6:30
春休みだった昨日までなら、まだ寝ている時間だ。
(また、いつも通りの日々始まるのか……)

大きく欠伸をしながら、気だるい体を起こし、ベッドから出る。

「寒っ!」

標高の高い山の周辺に住んでいるーー白鳥悠美は大学生だ。一昨日までは、家族のいる地元に居たが、今日から大学のために昨日アパートへ戻ってきた。

(こっちはまだ寒いな…
もっと暖かいジャンパーとか持ってくればよかった。)

ベッドの周辺にある薄いカーディガンを羽織り、こたつの電源を入れる。そして、朝飯であるご飯と納豆を食べながら、テレビを見る。

『今日は全国的に晴れるでしょう!』

(晴れか……今日は自転車で行こう!)

大学まではいつもならバスで行っていたが、朝のラッシュとやらで人混みにうんざりしていた。今日は天気が良いということもあり、大学に行ってから初めて自転車で行くことにした。


支度を終えると、リュックを背負い部屋を出て鍵を掛ける。
駐輪場で自転車を広い道まで引きながら、勢いよく跨がる。久しぶりの感覚にワクワクしながらスピードを上げていく。



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