千日紅の咲く庭で

なんだか会話が途切れてしまって、今度は私がポツリと口を開いた。

「岳とはね、自分の気持ちを封印して幼馴染のまんま、ずっとそのままがいいなぁなんて思ってたの。それなのに私が岳との関係、ぐちゃぐちゃにしちゃった。私が都合いいことばっかり考えてしまったから罰が当たったのかな。」

なんだか自分の惨めさに、もう笑いさえ沸き起こってきてしまう。

それなのに、つい下を向いたら自然とポロポロと涙が零れだしてくる。
後悔が涙と一緒に、私の中に湧き上がってきて、嗚咽まで漏れ出してしまう。


こんな私なのに、東谷君はどこまでも優しい。

暖かな手で私の背中をさすってくれる。