千日紅の咲く庭で
急にコインランドリーのドアが開いて、一気に冷たい冬の空気が入り込んできたせいで私は思わず身体を縮こまらせた。


それと同時にドアの方に視線をやる。

モデルのようなスタイルにコインランドリーには似合わないキャメル色のスタンドカラーのロングコート。真黒なパンツにキャメル色のブーツ。

ボブスタイルの栗色の猫っ毛をかき上げた、その顔は端麗で、顎のあたりにあるほくろのおかげで色気まで漂わせていた。


もう一目で出来る女だって分かる。
私なんて足元に及ばない。

私なんて、家に帰ってすぐに着替えたこともあってトレーナーにジーンズ姿。

私は思わずため息をついた。


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