隠されたfact
「そうなの?リリィがよければどんな話か聞くわよ?」
と、いつもどおりの優しい口調でお母さんが私の朝ごはんのサンドウィッチとオレンジジュースを待ってきながら言った。

「ううん、いいの…。それに夢は起きてすぐに忘れてしまったの。」
その夢は私に何とも言えない感情だけを覚えさせて何処かへ消えてしまった。

少し沈黙して私が黙っていると

「そうか、夢は覚えていることなど滅多にないからな。仕方ない。」
と優しく太陽のような笑顔でお父さんが言ってくれた。
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