お姫様とお嬢様
愛芽にそんな顔で言われちゃ平常心でいられるわけがない。



「ダメ…。」

「イヤ。」

「ムリだって…。」

「据え膳食わねぇのかよ!!」

「食ったらどんな顔して日向さんに会うんだよ!!いかにも『ヤっちゃいました~!!』なんてマジムリ!!」

「根性ナシ…。」



涙目になった愛芽をどうしたらイイかわかんなくなった…。



俺だってしてぇよ…。



「もう少し我慢して…。どうにかするから…。」

「会えない会えないでやっと本物の舜太に会えたのに!!」

「ごめん…。」

「イイよもう!!そのかわり部屋出るまで抱きしめてて…。」



愛芽にそう言われてベッドに横になったまま抱きしめてた。



たまにキスして頭を撫でて…。



「好き…。」



そう言ってしがみつかれる。



ホントカワイイ…。



兄貴さえいれば時間作りまくれんのに…。



どこ行ったんだよ…。



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