お姫様とお嬢様

しょぼんってなってる…。



「ごめん愛芽…。」

「そう思うなら愛芽に合わせてよ～。」



は…い？



騙された…。



なんつー演技力…。



「分かった、ちゃんと話し合おう。」

「何を？」

「俺と愛芽の付き合い方。」

「別にこのままでイイじゃん。」

「いや、ダメだ。愛芽、異性の事だけはハッキリしとこう。」



これで揉めるのはバカみたいだ。



愛芽の価値観と俺の価値観の違いをどうにかしなきゃ…。



「男に番号とかアドとか教えんの禁止。一緒に出掛けたりすんのもダメ。で、もちろん合コンも。」

「束縛じゃん。」

「まぁ…。俺には当たり前の事だけど愛芽からすれば束縛かもな？」

「何でそんなに縛られなきゃなんないの。」

「愛芽が心配だから。愛芽の事好きだし…。離したくないから言ってんの。」

「わかった…。」



お、素直じゃん。