お姫様とお嬢様
最後まで優しかった…。



秀吉君、ありがとう…。



「乃彩、俺はまだ乃彩が好きだよ。きれいごとって思うかもしれないけど…。好きな人には笑顔でいてほしいからさ。」

「秀吉君…。」

「超悪あがきしたけどさ、最後にお願い聞いてくれる?次の試合の直前、電話するから出てほしい。」

「うん…。あのね!!秀吉君のファンだって気持ちは…変わらないから…。」

「絶対勝つから見といて。」

「うん…。ごめんね…。」

「謝るなよ。惨めになるから。」

「ありがとうございました…。」

「じゃあね…。」



こうして短かった秀吉君とあたしの微妙な関係が終わった。



秀吉君の気持ちが有り難い…。



でも…。



やっぱりナツ君のところに戻る事は出来ない…。



秀吉君に申し訳ないと思ってしまって戻れない…。



でも…。



あたしはまだナツ君が好きです…。



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