お姫様とお嬢様
俺も乃彩が秀吉といて幸せになれるならそれでイイ。



さっきの秀吉を見てそう思えたから…。



「乃彩?泣いちゃうくらい俺が好きなの?」

「好き…だよぉ…。」

「少し自信過剰になるけど気にしないでね。俺が乃彩を幸せにするから。秀吉の気持ちも無駄にしたくない。俺も乃彩が好き。」

「ナツ君っ…あたし…。」

「何も言わなくてイイから戻ってきなさい。ってか乃彩には俺しか似合わない!!」



泣いてる乃彩をギュッと抱きしめた。



乃彩には俺しかダメで、俺は乃彩じゃなきゃダメ。



他になにも必要なかったんだ。



地位とか男気とか、そんなの関係なく…。



ただ好きってだけでそばにいてもイイんだ。



初めてそう思えた。



「ナツ君が死ぬ程好き…。」

「俺も乃彩が死ぬ程好き。もう離さないから。ごめんね?」

「うわぁぁぁぁぁん!!」



ごめんね乃彩…。



大好きだよ。



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