マザー症候群

 游、美波から少し遅れて風呂へ。
 露天風呂へザブーン。
 思い出すほどに残念なのは、美波との家族風呂。
 「畜生!」
 ぶくぶくぶく。
 游が頭を水の中へ沈めた。
 うひゃ。
 水から頭を出して、游が髪の毛を掻き毟った。
 「我慢。我慢」
 「男一匹。ここで部長の役に立たなきゃ、男がすたる」
 游が両腕を組んで、もう一度頭を水の中へ沈めた。

 游が風呂から上がって部屋に戻ると。
 仲居が夕食の準備をてきぱきとしていた。
 テーブルの上には、豪華絢爛、おいしそうな海の幸、京の幸がずらり。
 美波と游の二人は、『嵐山懐石』を心行くまで堪能した。
 食事も終わり一段落すると、美波は風呂へ。
 つづいて游も風呂へ。
 游が風呂から部屋に戻ると。
 布団が二つ並べて敷いてある。


 
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