マザー症候群

 「ごめんね。嫌な事、聞かせてしまって。その代わり、お詫びの印に小遣いを上げるわ。どうせ、余り給料はもらってないんでしょう」
 美波が謝りながらバッグを手に持った。
 「まじっすか」
 遊の顔に笑みが零れた。
 カメラマンのアシスタントと言えば、薄給が定石。
 美波は常々游を援助したいと思っていた。問題は、そのタイミング。
 これは、いい機会だ。
 美波はバッグの中から財布を取り出し、中から1万円を3枚取り出すと、游に手渡した。


 
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