高貴なる社長のストレートすぎる恋愛に辟易しています。
外は真夏の陽気で満ち溢れているのに、次の日の朝は、事務所内は嵐でもくるかのような、そんな空気がうごめいていた。
二階堂さんは外出していて、社長と時頼さんが席についていた。
「お、おはようございます」
「おはようございます、つむぎさん」
「つむぎ、悪かったな」
藤崎社長は胸を張りながら自信と余裕をたっぷりみせつけ、逆に時頼さんは申し訳なさそうに縮こまりながら仕事をしている。
時頼さんに帰ってから言い聞かせたのかな。ずっと空気が重い。
カチャカチャとキーボードを叩く音やFAX送信の音、時折かかる電話の音がむなしく事務所に響くだけだった。
お昼を過ぎたころ、急に焦るように藤崎社長は机に広がる私物をカバンに詰め込みはじめた。
「星彦から連絡を受けて、教授に会いにいってくる。つむぎさん、何かあったら必ず僕に連絡をください。いいですね?」
「は、はい」
それではよろしく、とカバンを小脇にかかえながら、藤崎社長は事務所を出て行った。
案の定、時頼さんと二人っきりだ。スマホをスカートに忍ばせながら、仕事を進めていた。
「オンナ、来たんだな、昨日」
ぽつりと時頼さんがわたしに向けて話しかけた。
「え、ええ。あのひと、時頼さんのこと、好きだったから行動に出てしまったんでしょうね」
「俺じゃ、ダメか?」
顔をあげると、気づけば時頼さんがわたしに近づいてきた。
「時頼さんにはただの上司としてみているだけですよ」
「……だったら、兄貴がいる、っていうんだろ?」
そういって時頼さんはわたしの座る目の前の机を両手で強く叩いた。
二階堂さんは外出していて、社長と時頼さんが席についていた。
「お、おはようございます」
「おはようございます、つむぎさん」
「つむぎ、悪かったな」
藤崎社長は胸を張りながら自信と余裕をたっぷりみせつけ、逆に時頼さんは申し訳なさそうに縮こまりながら仕事をしている。
時頼さんに帰ってから言い聞かせたのかな。ずっと空気が重い。
カチャカチャとキーボードを叩く音やFAX送信の音、時折かかる電話の音がむなしく事務所に響くだけだった。
お昼を過ぎたころ、急に焦るように藤崎社長は机に広がる私物をカバンに詰め込みはじめた。
「星彦から連絡を受けて、教授に会いにいってくる。つむぎさん、何かあったら必ず僕に連絡をください。いいですね?」
「は、はい」
それではよろしく、とカバンを小脇にかかえながら、藤崎社長は事務所を出て行った。
案の定、時頼さんと二人っきりだ。スマホをスカートに忍ばせながら、仕事を進めていた。
「オンナ、来たんだな、昨日」
ぽつりと時頼さんがわたしに向けて話しかけた。
「え、ええ。あのひと、時頼さんのこと、好きだったから行動に出てしまったんでしょうね」
「俺じゃ、ダメか?」
顔をあげると、気づけば時頼さんがわたしに近づいてきた。
「時頼さんにはただの上司としてみているだけですよ」
「……だったら、兄貴がいる、っていうんだろ?」
そういって時頼さんはわたしの座る目の前の机を両手で強く叩いた。