高貴なる社長のストレートすぎる恋愛に辟易しています。
日曜の夜、久々に由基がわたしの部屋に訪れた。

社長のこともあったし、夜会いたいとメールを送ったら、メールを送って数時間でやってきた。

誰かにあってきたのか、みたこともないカジュアルスーツに少しだけ酒の匂いを漂わせている。

「よくやるよな。オレがいるってのに」

自信満々に由基はいう。

何も言い返せないことをいいことに。

「……ごめん。じゃあ、あの女の子は一体誰」

「会社の飲み会があって、その帰りにひとりで帰らせるわけにはいかないだろう」

「そうだけど、でも」

明らかに由基をみる女の視線がやわらかで、それを包みこむような目で由基もこたえていた。

「オレよりもなかよさそうにしてたな」

そういうときだけ、由基は口をとがらせながら文句をいう。

「そんなことない。わたしだって会社の飲み会で、仕事の延長線上で。ちゃんと由基にメールだってしたじゃない」

「仕事で忙しかったんだよ」

絶対にメールなんてみていないだろうし、顔を背けて胸ポケットにあったスマホを取り出すと、チェックをしはじめた。

「で、あの男、誰なんだよ」

「……出向先の社長」

社長というキーワードがでた瞬間、顔をあげた由基の目が輝きを増すと、わたしの体を力一杯抱きしめた。
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