王子様たちのシンデレラ(仮)
「お前、今心の中で俺に悪口言っただろ」




ドキッ




「な、なんのことでしょう」




「目ぇ泳いでんだよボケ!」




「ボケってひどくない!?」




アユに頬をつねられ、痛くて涙目で反論する。




「おい陽太、報道陣来たぞ」




「じゃ、俺と彩羽はそっちから見てるから」




「ちょっと!」




アユに腕を引かれ、あっという間に少し離れたところに連れて行かれた。


するとすぐに報道陣が陽太達4人を囲み、見えなくなってしまった。




「見えないじゃんアユのバカ!!」




生のテレビ収録、もっと近くで見たいのに!!




「うるせえぞ彩羽、生中継だって忘れんなー。……お、来たかお前ら」




アユがあたしの後ろの人に話しかけ、ぱっと振り向くと……





「……っ!!う、う、う、う、麗ちゃん!?」




「スタッフさん?あ、例の新人マネージャーさんか!」




正真正銘、Midnight Wolf の麗と美玲だった。




「おー、こいつは彩羽な。お前らのファンだってさ」




あたしはアユに背中を押され、一歩2人に近づいた。

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