ミツバチジュエル


ではここで、この作品の裏話など。

この話を書いていた当初、私は今の職場とは違うところにて修行していました。(長期研修とも言う)

そこは、生と死が隣り合った現場。

作中に出てきたアナフィラキシーショックも、色々な病気の発作も、事故も、目の前で日常的に起こります。

AEDもハイムリック法も何度も研修しました。


……それでも、避けられない死はあるのです。

お医者様のお世話になりながら、どうしようもない運命に泣いて泣いて

「こんな辛い仕事なら辞めてしまおう!」

そう何度も思いました。

その度に、上司や子どものお母さんから「この経験を無駄にしないで」と励まされました。


そんな時期に書いた話だったので、やっぱり胸キュン度数より実用的な話が中心となりましたが、読者様のお心に

「ハチに二度刺されたら要注意・一度でも刺されたらエピペン処方してもらおう」ということが残れば幸いです。

(基本、ドキドキする恋が描けず、ドキドキせずに日常生活を送るための手立てを追求してしまう私ゆえ……)




それではまた。

できることなら、他の作品でお会いできますように。


2017.12.10   水瀬和奏


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