恋の契約は永遠に



『もしもし、初めまして。親友の美沙と申します。この度は素敵なマンションへ招待していただき、ありがとうございますーーー』


美沙にスマホを渡すと、挨拶をしながら話しだした。
私はお手洗いに行きたくなり、美沙に口パクで『お手洗い行くね』と告げてリビングを離れた。
私がリビングに戻ると美沙の姿がなく、あれ?どこだろうと思っていたらベランダから出てきた。


「はいスマホありがと。彼にはお腹痛くてお手洗い行ったって言っといたらか電話切ったよ」


「ちょ、なんでそんな嘘言っちゃうのよ!」


「冗談だよ、洗い物してるから手が離せないって言っといたよ。また明日連絡するってさ。それに彼、話した感じ凄く良い人そうだったし安心して麻耶を任せられるよ」


冗談にホッとした私は再びお酒を手にした。
美沙は昔から私をからかうのすっかり忘れてとよ。


「今日麻耶を誘ったのは、麻耶の話を聞きたかったのもあるんだけど、話したい事があったんだ。私ね、結婚する事になりました」


「えっ、何でそんな大事な事を後回しにするかな。美沙、本当におめでとう」


「今からお互いの両親に挨拶とかもしなければならないし、気は抜けないけど彼からのプロポーズ嬉しかったな」


美沙は幸せそうに語る。
美沙の幸せそうな顔を見たら、私の不安なんて忘れさせてくれた。


二人でまた飲み直しながら、気づけば眠りに就いていた。



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