恋の契約は永遠に
麻耶が不安に思ってたなんてな。
実は俺の方が不安で、もう随分恋愛をしてないしな。
シャワーを浴びてビールを飲んでいたら部屋のチャイムが鳴った。
扉を開けるとそこには悠一が居た。
「お疲れ」
「お疲れ、どうした?」
「まぁちょっと入れてくれよ」
そう言って悠一は部屋に入ってくる。
「宗兄ちゃん、麻耶ちゃんとはどうなったの?」
"麻耶ちゃん"だと?
「馴れ馴れしく麻耶ちゃんなんて呼ぶな!麻耶は俺の彼女だ」
「へぇ、付き合う事になったんだ?俺のおかげだろ?」
コイツに言われると何かムカツク。
確かに悠一のラインがきっかけだけどそれは言いたくない。
「そんな事より何だよ?」
「ユキの電話が凄くてさ、部屋に携帯置いてこっちに来たんだ」
「心配なんだろ?ユキはずっとお前からのプロポーズ待ってるの見てて分かるくらいなのに、それに気づいてるお前はのらりくらりとしてるしな。そろそろユキと結婚して安心させてあげろよ」
ユキは悠一の幼馴染で、俺も子供の時から知ってるんだけど、ユキは容姿は凄く綺麗でおっとりしているんだけど、悠一の前では中々言いたいことが言えなくて見てるだけだった。
ユキが悠一の事を好きなのはみんな気づいていて、本人に悠一も気づいていたのに、気づかないふりしてたもんな。