ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
―――――お電話代りました。栗原です

電話越しの声を訊くと柚希君に声のトーンが似ていた。


「お忙しい中、私用のお電話申し訳有りません。柾貴君・・・」


―――――いえ、あ・・・別に構いませんよ。

「昨日、ありがとうございました。先程、お父様の栗原さんから店の地図頂きました」


――――それは良かったです


「突然ですけど・・・今夜空いてますか?」


―――――えっ?

柾貴君は絶句した。


「私、方向音痴なので、出来れば案内役お願いしたいんですけど・・・」


―――――案内役ですか・・・今夜は空いてますけど・・・副社長も一緒ですか?


「拓真さんは今夜会食があるので、私と二人になるかと思います。ダメですか?」


―――――ダメではありませんけど・・・



「待ち合わせ場所は・・・」


―――――直ぐに折り返ししますので、今暫くお待ちください。

柾貴君は慌てた様子で電話を切った。


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