ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
人当たりが良くて交際範囲も広く、異性の友人も多かった。


「・・・」
拓真さんとお父様の間に気まずい雰囲気が流れる。


「結婚した暁には小陽を一途に愛してくれるのよね。拓真君」

お母様が拓真さんに助け船を出し、念を押した。


「それは、勿論です。俺は今でも小陽オンリー、溺愛しています。他のオンナなんて目に入っていません」

「濱部家は俺の父の代から受け継がれた体質があります。
妻となる女性は大切にすると言う溺愛体質と言いますか・・・拓真はそれをちゃんと受け継いでいるので、小陽さんを大切しますよ。伊集院元総理」


「そんな体質、初めて訊いたわ。素敵な体質ね・・・小陽」


「あ、うん・・・」


濱部社長は誠実な方に見えるけど、彼の性格だろうか?そんな風には見えなかった。


「腑には落ちないが・・・小陽のキモチを尊重して、私も拓真君との結婚を承諾するしかないと考えている」


「悉く、小陽の見合い話を断って来た敦司さんも観念したわね・・・」

「小陽は私の大切な一人娘だ・・・父親の眼鏡に適う男でなければ、見合いだって許さん」



< 77 / 371 >

この作品をシェア

pagetop