お嬢様と7人の男子
「か、かなめ?そこにいるの…?」
はっと振り返った
「あいり!?」
あいりは目を覚ました
「ここは?」
「病院だよ、事故にあったんだ」
「そう」
「さっきまでお父さんがいたんだよ、」
「え、お父様が!?」
「そう…」
「要、覚えてる?私が風邪をひいた時にこうして要がそばにいてくれたこと」
「そうだっけ」
「うん…ねぇどうして私に何も言わず目の前から消えたの?」
「それは、事情があるんだよ」
「せめて、一言ぐらい言ってよ。長い間一緒にいたのに」
「ごめん…」
「お願いだから、もうどこにも行かないでよ」
「それは出来ない」
「なんで、なんでよ…」
愛梨はそう叫びながら涙を流した
「愛梨、話があるんだ。最後まで聞いて」
愛梨は驚いた様子だったがコクリとうなずいた
「愛梨、愛莉の気持ちは応えられない。それには理由があるんだ」
「そんなの言い訳にしかならない」
「違うんだよ。だって俺達は血の繋がった兄妹だから」
「そ、そんな嘘よ、嘘に決まってる」
「本当なんだ、俺の父さんは愛莉のお父さん」
「そんなのでたらめよ、お父さんにまたなんか言われたんでしょ」