私魔法使いらしいので異世界救ってきます
｢じゃあ、もしかしてあの男の子の家族も…？｣



｢あぁ、美和と雄二は本当に駆け落ちしたのよ｣



｢え｣



男の子はそういう話を一切聞いたことがなかったのかとても驚いた顔をしている。


気持ちはよーく分かるよ。


1人頷く私を横目に美和さんは話し始めた。



｢私達の場合は雄二がふざけて魔法陣をこっちの世界に作っちゃって、それにたまたま囲まれた私が異世界に行っちゃったの。すぐに帰してもらったけどその後雄二が頻繁に遊びに来て、付き合って、それから結婚する為に雄二のご家族に挨拶に行ったらすごい反対されたからこっちに逃げてきたのよ｣



私のお父さんとお母さんのお話もツッコミどころ満載だったけど、男の子のご両親は比にならないくらい多すぎる。


まず異世界ってそんなに簡単に行ったり来たり出来るものなの？


疑問が顔に表れていたのか、お父さんが苦笑いで話してくれた。



｢本当は簡単に行き来できない、寧ろほぼ不可能だったんだけど、この2人は10歳にして魔王討伐メンバーに選ばれるくらいだったからね。要は規格外なんだよ｣



私と男の子は思わず頭を抱えた。


とりあえず現実逃避していいかな？
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