エリート外科医の一途な求愛
「お誘いはお受け出来ません。私、午後から週明けに掛けて出張なんです」
大きく息を吸ってから、胸を張ってそう答えると、ドアレバーに手を掛けた各務先生が『え?』と聞き返してきた。
「福岡で開催される医療シンポジウムに、教授が出席されるので。その付き添いで……」
「おい、ちょっと待て」
淡々と説明する私を、各務先生が鋭い声で遮った。
そして、ドアから離れて私の肘をグッと引っ張り寄せてくる。
「な、なんですか。離して……」
「そのシンポジウム、教授だけじゃなく木山先生も同行するヤツだろ」
早口で畳み掛けられて、私もさすがに口籠った。
「……ぽいですね……」
ツーッと目を横に流しながら小さな声で呟くと、「ぽい、じゃねえだろ」と即座に畳み掛けられた。
「しかも教授の出席は明日だけのはず。それなのに、なんで君は週明けまで出張なんだ?」
「……木山先生は明後日のご出席なんです。シンポジウム終了後、日曜日夜の飛行機が取れなくて、帰りが週明けの朝に……」
「バカか。新幹線で帰って来い。いや、っつーか、君も教授と一緒に土曜の夜の飛行機に乗れ」
「そっちこそ、バカ言わないでください。私は医局の秘書ですから、クズだろうが最低だろうが、木山先生に付き添うのも仕事なんです。選んでらんないでしょうが」
もちろん私だって嫌な物は嫌だけど、仕事なんだから仕方がない。
大きく息を吸ってから、胸を張ってそう答えると、ドアレバーに手を掛けた各務先生が『え?』と聞き返してきた。
「福岡で開催される医療シンポジウムに、教授が出席されるので。その付き添いで……」
「おい、ちょっと待て」
淡々と説明する私を、各務先生が鋭い声で遮った。
そして、ドアから離れて私の肘をグッと引っ張り寄せてくる。
「な、なんですか。離して……」
「そのシンポジウム、教授だけじゃなく木山先生も同行するヤツだろ」
早口で畳み掛けられて、私もさすがに口籠った。
「……ぽいですね……」
ツーッと目を横に流しながら小さな声で呟くと、「ぽい、じゃねえだろ」と即座に畳み掛けられた。
「しかも教授の出席は明日だけのはず。それなのに、なんで君は週明けまで出張なんだ?」
「……木山先生は明後日のご出席なんです。シンポジウム終了後、日曜日夜の飛行機が取れなくて、帰りが週明けの朝に……」
「バカか。新幹線で帰って来い。いや、っつーか、君も教授と一緒に土曜の夜の飛行機に乗れ」
「そっちこそ、バカ言わないでください。私は医局の秘書ですから、クズだろうが最低だろうが、木山先生に付き添うのも仕事なんです。選んでらんないでしょうが」
もちろん私だって嫌な物は嫌だけど、仕事なんだから仕方がない。