エリート外科医の一途な求愛
「ごめんなさい。上手く説明出来ない。でも私、前に言ったように、各務先生がイケメンだから嫌いとか、今は思ってません」
「……うん?」
「各務先生は、素敵な人です。人間としても、ドクターとしても、もちろん男性としても。カッコよくて魅力的で」
「照れるんだけど」
一言そう言って、各務先生はポリッと指先でこめかみを掻いた。
そんな仕草を視界の端っこで捉えて、私の胸はきゅんと疼く。
けれど彼はグラスをローテーブルに置くと、割と深い溜め息をついた。
「そこまで絶賛してもらえるのに、落とせない理由がわからない」
「そ、それは……」
なんて答えればいいんだろう、と言葉を探しながら、私も手にしたグラスをグッと煽った。
ピリッとしたジンジャーの刺激が、渇いた喉に心地いい。
喉をしっかり潤してから、もう一度膝元でグラスを持ち、私も各務先生と同じように大きな息を吐いた。
「そんなすごい人だから、手が届くわけがないって、思うのかも……」
自分で言いながら、首を傾げる。
私がそんなだから、各務先生の方はもっと訝しそうだ。
「手なら、届いてるだろ」
「いえ、そういう物理的な距離じゃなくて」
「よくわかんねえ……そんなことで不安に思うなら、もっと触れよ」
各務先生は焦れたようにそう言って、私の手首をグッと掴んだ。
「……うん?」
「各務先生は、素敵な人です。人間としても、ドクターとしても、もちろん男性としても。カッコよくて魅力的で」
「照れるんだけど」
一言そう言って、各務先生はポリッと指先でこめかみを掻いた。
そんな仕草を視界の端っこで捉えて、私の胸はきゅんと疼く。
けれど彼はグラスをローテーブルに置くと、割と深い溜め息をついた。
「そこまで絶賛してもらえるのに、落とせない理由がわからない」
「そ、それは……」
なんて答えればいいんだろう、と言葉を探しながら、私も手にしたグラスをグッと煽った。
ピリッとしたジンジャーの刺激が、渇いた喉に心地いい。
喉をしっかり潤してから、もう一度膝元でグラスを持ち、私も各務先生と同じように大きな息を吐いた。
「そんなすごい人だから、手が届くわけがないって、思うのかも……」
自分で言いながら、首を傾げる。
私がそんなだから、各務先生の方はもっと訝しそうだ。
「手なら、届いてるだろ」
「いえ、そういう物理的な距離じゃなくて」
「よくわかんねえ……そんなことで不安に思うなら、もっと触れよ」
各務先生は焦れたようにそう言って、私の手首をグッと掴んだ。