エリート外科医の一途な求愛
そう叫びながら、私はベッドから飛び降りた。
顎に手を当てて思案していた颯斗が、『え?』と聞き返してくる。
「ただ、今日で丸一ヵ月だったから。嬉しくてお祝いしたくなって、それで勝手に張り切っちゃって……ごめんね」
早口で言いながら、私は部屋着の裾を両手で下に引っ張った。
無意味に肩に力を入れると、颯斗は目を丸くした後、プッと小さく吹き出した。
「そっか、良かった……」
「ご、ごめんね」
私が不貞腐れてた原因がわかってホッとしたような颯斗に、焦りながら謝辞を重ねる。
「えっと……颯斗、食事まだでしょう? もう遅いけど、簡単な物、作るから……」
そう言いながら彼の横を通り過ぎようとすると、『待って』と肘を掴まれた。
「え?」
短く聞き返しながら、私は颯斗を見上げる。
彼は手にしていた黒いカバンからCDのディスクを取り出した。
それを私の前で軽く翳す。
「今日医局に届いたんだ。高瀬さんから、東都大学経由で」
「え?」
「今度日本で放送する番組の完パケ。葉月と一緒に観てくれって」
その言葉に、私は何度も瞬きをした。
一瞬理解が遅れたけど、颯斗の手のディスクが何かは、すぐに思い当たる。
顎に手を当てて思案していた颯斗が、『え?』と聞き返してくる。
「ただ、今日で丸一ヵ月だったから。嬉しくてお祝いしたくなって、それで勝手に張り切っちゃって……ごめんね」
早口で言いながら、私は部屋着の裾を両手で下に引っ張った。
無意味に肩に力を入れると、颯斗は目を丸くした後、プッと小さく吹き出した。
「そっか、良かった……」
「ご、ごめんね」
私が不貞腐れてた原因がわかってホッとしたような颯斗に、焦りながら謝辞を重ねる。
「えっと……颯斗、食事まだでしょう? もう遅いけど、簡単な物、作るから……」
そう言いながら彼の横を通り過ぎようとすると、『待って』と肘を掴まれた。
「え?」
短く聞き返しながら、私は颯斗を見上げる。
彼は手にしていた黒いカバンからCDのディスクを取り出した。
それを私の前で軽く翳す。
「今日医局に届いたんだ。高瀬さんから、東都大学経由で」
「え?」
「今度日本で放送する番組の完パケ。葉月と一緒に観てくれって」
その言葉に、私は何度も瞬きをした。
一瞬理解が遅れたけど、颯斗の手のディスクが何かは、すぐに思い当たる。