イジワル上司に甘く捕獲されました
「……何で笑ってるの」

「イヤ、可愛いなあと思って」

バカにしてるでしょ、と私が軽く睨むと。

ポン、と私の頭に大きな手を乗せて。

「そうやって、無邪気に喜んだり拗ねたりする姿が美羽の魅力。
少なくとも俺にとっては」

ケーキと一緒に写真撮ってあげるよ、と私からスマートフォンを受け取る潤さん。

私はたった今、言われた言葉にこんなにドキドキしているのに。

こんなに耳が熱いのに。

もう、どうして。

この人はこんなに余裕があるんだろう。

「……潤さんも一緒に」

照れ隠しに袖を引っ張ると、笑顔を返されて。

それから二人でケーキを食べた。

サンタクロースをあげる、と言う潤さんに。

半分こ、と私が言い張ると。

今年はもう俺が一番欲しいプレゼントをサンタクロースさんから貰ってるからいい、と真顔で言われた。

「いつ?
何を貰ったの?」

キョトンとする私に。

「美羽」

と、蕩けそうな極上の笑みで私を指さした。

途端に。

更に真っ赤になって。

目を見開く私に。

「だから、サンタクロースは美羽にあげる」

何気ないことのように、私のお皿にサンタクロースを乗せた。

ああ、もう。

ケーキよりも何よりも潤さんの言葉が一番甘い。

< 131 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop