イジワル上司に甘く捕獲されました
食卓の上には二人で選んで注文しておいた料理が並んでいた。

潤さんが仕事帰りに受け取ってきてくれたものだ。

その横にケーキを置いて。

「メリークリスマス」

お互いに笑って言い合った。

「美羽に渡したいプレゼントがあるけれど、とりあえず料理が冷めちゃうから先に食べよっか」

準備万端でご満悦な潤さんの言葉に頷いて。

二人で楽しくクリスマスの夕御飯を食べて。

チキンにピザ、といった私の大好きなラインナップ。

どんな時も私を気にかけてくれる潤さんの配慮が感じられるメニューだった。

クリスマスのメニューを何にするか話していた時、美羽が好きなもので、と当たり前のように話してくれた潤さん。

そういうことを自然に言ってくれるあたりが大人というか……比べても仕方ないけれど、拓斗はメニューを決める際も常に自分の希望が一番だったから。

そんな些細なことも嬉しくてホッとする。

私にとって潤さんはそんな大切な存在だ。

食事を終えて。

買ってきたケーキを箱から出す。

オーソドックスな丸い形に、苺が飾られた生クリームのデコレーションケーキ。

大人になってもこのオーソドックスな形が私のなかでは定番のケーキのイメージだ。

お菓子で作られた小さなサンタクロースとトナカイが可愛らしくて。

真剣にケーキの写真を撮る私を潤さんがコーヒーを飲みながら苦笑している。




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