【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。
「ふーん。それで彼氏つくるって気合い入れてるんだ?」
しまった………。
私は自ら墓穴を掘ってしまったらしい。
「俺はそんな理由どうでもいいけど」
本当に全くどうでもよさそうだ……。
私からしたらそれが最優先事項だけど。
この通り桐生秋十は人の気持ちも考えないような大魔王で、その言動に私が心を乱されるなんてことは……
「俺が嫌なんだよ。お前に彼氏出来んのが」
「な……っ、」
ドキリ……。
ああ、また心臓がおかしな音をたてる。
私は頬に熱が集まっていくのがわかって、たちまち焦りだした。
ひーちゃんが言っていたことが命中してるよ。
この大魔王は一体何を言ってるの……?
私のこと振り回してるの?
なんで、そんな切なげな表情をしてるの……。
「なんつー顔してんだよ、お前は。冗談だ…バカ、」
コツン、と。
固まっている私のおでこを手の甲で軽く叩いた。