【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。




「ハハッ。わ、わかってるよ……」



そんなこと本気で言うわけない……。

わかってるのに私は何を焦ってるんだろう。


私を叩いたその手の甲で口許を隠す桐生秋十は目を伏せる。



「……蜷深」  


……と。

その時、背後から声をかけられた。



「えっと、確か……山本くん?」



振り返るとクラスメイトのスポーツ男子、山本くんが出口の扉から中へ入ってきてニコリと笑った。



「あのさ、明日一緒に帰らない?」


「えっ………!?」


「いきなりごめんな?でもオレ……前から蜷深と話したいなぁって思っててさ」



ポリポリと頬を掻くと照れたように笑った。

私と一緒に……?

私と話したいと思ってた……?



< 129 / 346 >

この作品をシェア

pagetop