【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。
大魔王はどんな時も大魔王のままでいてくれなきゃ、私はこんなに困ってばかりなんだって初めて気づく……。
「山本と帰るのか?」
「帰るよ……せっかく誘ってくれたんだもん」
答えた時には背中が壁へピタリとついた。
目の前には、心当たりは全くないのに、なぜか怒りを宿した桐生秋十が私を見下ろしている。
「アイツはやめとけ」
え……?
戸惑う私をよそに問答無用で近づいてくる桐生秋十は、いつもよりも低い声を放った。
やめとけって、山本くんのこと………?
「ちょっと、なんで……そんなこと言われなきゃいけないの?それに、やめとけって、ただ一緒に帰るだけだから……」
何も始まってもないのに、アンタにそこまで言われたくない。