断罪アリス
「…………………」
俺は拳を握りしめるとベッドから下りて、自室を出た。
そのまま一階のリビングに向かうと、ソファーにもたれ掛かった。
──どうした、天河。心が乱れてるぞ?
ふと、今まで静かだった≪僕≫が声をかけてきた。
「別に何ともない。お前こそ、しばらく大人しかったみたいだけどどうした?」
──別に何ともない。ただ、出る意味が無かったから大人しかっただけだ。
「あっそ……」
不思議だった。
あれだけ嫌悪していたもう一人の自分と普通に話せている。
それに嫌悪していたというのに、そんな感情を抱かない。
何でだろうか?
すると、開けたままにしていたらしく、吹き込んだ風でふわりとカーテンが靡いた。