Spice‼︎
部屋は眺望が素晴らしく、柔らかい日差しに包まれている。

梨花はさっそく服を脱いで西陽の射す客室の露天風呂に入ると
桐原が続いて入って来た。

梨花を後ろから抱きしめて
自分の方に向かせると深いキスをした。

胸に触れ、脚の間に指を滑らせると
梨花の身体が震えた。

お湯が波打つように桐原のリズムで揺れる。

喘ぐ梨花の口を指で塞いだ。

「梨花…気持ちいいか?」

冷たい風が梨花の火照った身体を撫でるように通り過ぎていく。

「桐原さん…桐原さん…」

梨花は何度も桐原の名前を呼んで
桐原は梨花の中で果てる。

「悪い、我慢できなかった。」

梨花は桐原の行動に少し驚いた。

「初めてですよね?こういうの。」

「こんな風にのんびり気兼ねなく旅行するのも
お前に避妊しなかったのも初めてだな。

でも…もう良いだろ?

梨花…許してくれないか?

風間との事は本当に悪かったと思ってる。

あの時のオレはどうかしてたんだ。

でも…オレにはお前しか居ないんだ。」

梨花は揺れていた。

風間と別れた淋しさを引きずって
桐原のところには行けない。

今、自分はちゃんと桐原だけを見て愛してると言えるだろうか?

自分は桐原を許し、信じていけるのだろうか?

梨花まだ迷っている。










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