Spice‼︎
欲望と失職
風間が梨花の左胸にシルシを付けようとした。

「待って…」

梨花はその唇を制してカラダを離す。

「土方さんにバレたら困りますか?」

「うん。桐原次長とは違うから。」

それでも風間は梨花の胸を引き寄せて強く吸うとクッキリと赤い痕が浮き上がった。

「土方さんには見せないで下さい。」

痕を付けられたら、もうどうなってもいいと思っていた。

梨花は自分から風間にカラダを寄せると
熱を持ったその場所に触れる。

風間は梨花の自由を奪うように
その手を取り、梨花のカラダをベッドに沈ませる。

「梨花さん…僕と土方さんを二股は無理ですよ。

どちらを捨てるのか考えて。」

そういうとベッドから降りた。

「待って…風間くん…」

梨花は帰ろうとする風間を後ろから抱きしめる。

「行かないで。」

その時、インターフォンが鳴った。

「土方さん、来ましたよ。

どうしますか?」

「帰ってもらうから。」

梨花はインターフォンに向かって言った。

「ごめん、体調悪いから今日は帰って。」

「飯、食ったか?

果物と薬買ってきたから開けてくれ。」

梨花は切り捨てるように言った。

「帰ってくれないかなぁ。」

「梨花…誰かいるのか?」

梨花はその答えを返さないまま、風間にキスをした。





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