ヴァージンロード <続>Mysterious Lover

シャツの上から、体のラインを確かめるようにたどり……
ボタンをはずして剥いでいく。

「ちょっ……待っっ……たくっ……」

「待てないし、待たない」
欲望にまみれた、毛羽立った声。
くそっ……余裕がないな。

スカート、ストッキング。
そして下着も。

自分の服を脱ぐ暇も惜しんで、白い肌を露わにする。

すべてをベッドの下へ投げ捨てて。

それから。
何も身に着けずシーツに沈む奈央さんに、
言葉もなく見惚れた。

それは何度も、もう何度も。
夢の中で抱いた体。

でも現実は、そんなものをはるかに越えて、すさまじく淫らで、そして美しくて。
オレは呼吸もままならなくなる。

ごくり……
飢えた獣のように、喉が鳴った。
< 138 / 173 >

この作品をシェア

pagetop