ヴァージンロード <続>Mysterious Lover

頭のどこかで、誰かが意地悪く毒を吐く。

——お前には、その資格があるのか?


彼女に、愛される資格が?
思い出せ。
お前が、何をしたのかを。
彼女に。彼女の人生に。


オレはギリッと思いっきり唇を噛み……
ゆっくりとぎこちなく。
体を離して、起き上がった。

ベッドから、距離をとる。


「たくみ……?」

シャツをかきあわせながら、奈央さんが上半身を起こした。
悩ましいまでに煽情的なその姿から、オレは必死に視線をはがす。

「ごめん。ちょっと久しぶりだったから、理性ふっとんだ」
わざと軽めの口調に乗せて、乱れ狂う気持ちをごまかした。

「拓巳……」
近づこうとする奈央さんから、同じだけ、離れる。
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