私を作る、おいしいレシピのレビュー一覧
5.0
暖かいご飯には、人の心を豊かにする効能があるのかな。
それとも一緒に食べる人がくれるのかな。
どちらにせよ、人が生きるために必要なのは“食事”だけれども、豊かに生きるために必要なのは一緒にゴハンを食べてくれる“誰か”なのかもしれない。
瑞菜のお母さんに愛情がなかったとは思いません。他の誰かに粗方を委ねていたとはいえ、瑞菜は立派に成長していたわけですし。ただし、愛情のかけ方は間違っていたのかもしれません。人は、甘える人がいて初めて“甘え方”を覚えていくのかもしれないな、と感じました。
お料理は不思議です。少しの手間で美味しくなる。見た目通りの味もあれば、見た目に想像してなかった美味しい物もあります。それは人も、人間関係も同じなのかもしれません。
優しくて、ほっこりできるお話です。どうぞご賞味あれ。
いつもお昼休みは決まってみんなの輪の中から出て行く瑞菜。女子高生のお弁当は可愛らしいもの。でも自分にはお弁当を作ってくれる母親はいない。いるのはお金を置いていくだけの名ばかりの母親。早くこんな家なんて出て行きたいとお金は使わずおにぎりを2つ持っていく日々。そんなある日、偶然見つけた美味しそうなお鍋。こんなところにコンロ?お鍋?それでも温かく美味しそうな匂いには勝てない。でもその鍋を作っていたのは、ふたりのヤンキー。
この二人のヤンキー、イチとマコの出会いが瑞菜に『温かい食卓』を与えてくれることになる。
イチもマコもとても優しくてカッコいいヒーローです。家に帰っても冷たいご飯しかない瑞菜に温かいご飯だけでなく、温かい居場所も気持ちも与えてくれます。心から温かくなれる素敵な作品です。ぜひ読んでください!
両親が忙しくて子供の頃から孤独を感じていた主人公。
食事は家政婦さん。お昼はお金を渡される。
寂しさをガマンして強がっているけれど、心の中は満たされない。
昼食代を浮かせる為におにぎりを自分で作っていたけれど……ある日、美味しそうな匂いが広がっていて、その先にはヤンキーな男の子が二人待っていて……。
色んな意味でガマンしていた心と食が、男の子達と出会って解放されます。
頑張ってきたね
寂しかったでしょ
もういいんだよ、素直になって。
爽やかで解放されるお話です。
エピローグも最高です。
大切な人と食べるレシピが自分を作っていくのですね。
きゅんと可愛くおススメです。