下手くそな恋を泣きながら


「恋人とはどうなってるんですか?

そこをハッキリして下さい!!」


私の言葉に、目が点になる部長。

「・・・恋・・・人・・・って?」

きょとんとした顔で

間の抜けた声をだす。

「しらばっくれてもダメです!!

分かってるんですからねっっ!!」


「・・・分かってるって・・・何を?」


「な、何を?じゃないですよ!!

けっこう、部長の恋人に関する話題、でてますよ!!」

「・・・へっ?」

「私、意外と記憶力良いんですよ!

あの町で、春坂先生と会ったときに「あの人放ったらきして彩葉とデートして大丈夫?的なこと言われてたじゃないですかっ!!」

具体的な話を持ち出して

ようやく

「ああ・・・」と呟く。


「春坂先生と三人で飲んだ時も、春坂先生が預かって持ってきた荷物のこともそうですよね?」

「あの荷物は・・・」

「それに!!何度も同じ相手に失恋してるって・・・恋人の事を言ってたんですよねっ?」

弁解の暇も与えないほど質問攻めにしすると

「たぶん、違うって言葉だけで伝えても森山は信じなさそうだよね?」

やけに冷静な切り返しに、頷いて見せた。


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