下手くそな恋を泣きながら
「だけど君が嫌ならもう近くには寄らない。
それが君の幸せなら
諦める。
だけど
側にいることが許されるなら・・・」
早くなる鼓動。
高ぶる感情。
こんなに近くにあった
大きな愛情が私には見えてなかった。
どこかのチャペルの鐘の音が遠くで響く。
すると部長は、話を途中で止めて窓の外に視線をやった。
「ほら、風船」
その言葉に立ちあがり窓に近寄ると
遠くの空の向こう
色とりどりの風船があの青に吸い込まれテイクのが見える。
「行ってみる?」
「うん。」
部長の言葉に頷き手を繋いで外に飛び出した。
あの風船が吸い込まれてく方角へとゆっくり歩きながら
私は頭二個分高い部長の横顔を見つめた。
私は
ずっと
この人の愛に包まれていたんだ・・・
私の視線に気づいた部長が私を見つめる。
「今も昔もこれからも・・・君を愛してる」
疑いようのない言葉に
私はそっと目を伏せた。
ゆっくり重なる唇。
これから
私の・・・
ううん。
二人の本当の恋が始まる。
あの
風船に誓って
繋いだこの手は
離さない。
***END****

