下手くそな恋を泣きながら
好きなら優しくしてくれればいいものを・・・
にやけながら先輩のほうをちら見していると、突然携帯が鳴ったから
まさか春坂先生⁉と思って携帯に飛び付いた。
けど、まさかそんなことがあるわけない。
ただの広告メールにがっかりする。
そりゃそうだ。
万が一にも春坂先生から連絡がくることがあっても、この時間は生徒と仲良く給食中。
仕事中に携帯いじくってる先生なんて見たこと無いし
春坂先生はそんないい加減な人じゃない。
「彩葉・・・」
不意に先輩が神妙な面持ちで私のことを食い入るように見つめるから、その雰囲気に圧倒された私は、思わず生唾を飲む。
「あんたさ・・・男、できたんじゃないの?」
先輩があまりにも真面目に聞くから、私は慌てて「そんなんじゃないです!」と、思わず大きな声を張り上げた。
すると、賑やかだった食堂が一瞬、静まり返り周りの注目が私に集まった。
動揺しすぎた恥ずかしさで私が俯くと
食堂内はまた、何事もなかったかのように賑わいを取り戻した。
「彼氏なんてできてません。」
小さな声で言い直す私に最初は疑うような眼差しを向けていたけれど、暫くしてから「あっ、そ。」と興味なさそうに呟いた。