下手くそな恋を泣きながら



そそくさとお弁当箱をしまいこの場を退散しようとした時

「まだ若いんだから、好きならちゃんと向き合った方がいいわよ」

まるで私の頭の中を見透かしたような先輩の言葉に顔をあげた。

部長にしろ、先輩にしろ、私はそんなに分かりやすい顔でもしてるのだろうか・・・


「例えばもし・・・先輩の好きな人が手に届かない人だとしたらどうしますか?」

嫌みばかり言う先輩だから、当然嫌なことを分かっているのに・・・

私はなぜか素直に聞いてしまっていた。


「例え手に届かなかったとしても、当たって砕けるわよ。

相手の都合ばかり考えてたら、恋なんてできないじゃない。

だって、相手の都合を考えてその人を好きになるわけじゃないんだから」


思わぬ反応と

予想外の言葉に頷いてる自分がいた。


「もし、彩葉がその相手の都合を考えて行動できないなら、それは嫌われるのを恐がってる言い訳にすぎないわよ。

相手に合せすぎてしまったら・・・

私みたいにいつまでも結婚できなくなっちゃうわよ」


そう言って、意地悪そうに笑った。


先輩が・・・私を励ましてくれてる?

思わず感動して、先輩の目を見つめた時

「 ま、クソガキが高嶺の花に興味なんか抱いてないで、自分レベルの男でも探してる方が早いんじゃない?

いるわよ。

小学校に行けば。

あんたくらいのレベルの男」

鼻で笑う先輩。


感動なんて前言撤回!!

もう二度と相談なんかするものかっっ!!


「仕事に戻りますっ!!」


勢いよく立ち上がって食堂をあとにした。


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