副社長と愛され同居はじめます
にこにこと優しい、愛想の良さそうな男の人で内心で安堵する。
プラス、甘い顔立ちの中々のイケメンだ。
「ほんと、可愛いね」
「いえ、そんな」
とりあえず褒めとけという社交辞令に過ぎないのはわかってても、そんなイケメンに褒められるとやっぱり照れるのが乙女心というやつで。
つい目を逸らしてテーブルの上を忙しなく行き来する。
隣の彼のグラスが空になっていた。
「あ、お、お作りしましょうか」
「ありがとう」
「照れてる」
「ね、可愛いでしょう。初々しくて」
斜め向かいで、マナミさんともう一人のお客様が寄り添って揶揄うような視線を私に向けている。
隣の男の人からも、くすくす笑う声が聞こえた。
「もう! やめてくださいよ、手が震えます!」
グラスとマドラーを持つ手は確かに震えていたが、照れてが理由というだけでもない。
店でのお客様との会話にまったく自信がなくて、通常の受け答えすら緊張する始末なのだ。
だって、何を話せばいいのかわからない。
職場の上司なら仕事の話やそこから不随する話題、友達ならそれこそいくらでも話題はあるけれど、お客様相手の話題って相手のことを何も知らないのにどうすればいいのって思う。
どこまで自分の意見を出していいのかわからない、精一杯愛想笑いして相手の話に「そうですね」と肯定の相槌を打つだけ。
だからマナミさんも、優しいお客様の時に私を慣れさせようとしてくれているのだと思う。
こんなことでやっていけるのかな、自分。
と、不安しかない状態だけれど……やるしかないのだ。
プラス、甘い顔立ちの中々のイケメンだ。
「ほんと、可愛いね」
「いえ、そんな」
とりあえず褒めとけという社交辞令に過ぎないのはわかってても、そんなイケメンに褒められるとやっぱり照れるのが乙女心というやつで。
つい目を逸らしてテーブルの上を忙しなく行き来する。
隣の彼のグラスが空になっていた。
「あ、お、お作りしましょうか」
「ありがとう」
「照れてる」
「ね、可愛いでしょう。初々しくて」
斜め向かいで、マナミさんともう一人のお客様が寄り添って揶揄うような視線を私に向けている。
隣の男の人からも、くすくす笑う声が聞こえた。
「もう! やめてくださいよ、手が震えます!」
グラスとマドラーを持つ手は確かに震えていたが、照れてが理由というだけでもない。
店でのお客様との会話にまったく自信がなくて、通常の受け答えすら緊張する始末なのだ。
だって、何を話せばいいのかわからない。
職場の上司なら仕事の話やそこから不随する話題、友達ならそれこそいくらでも話題はあるけれど、お客様相手の話題って相手のことを何も知らないのにどうすればいいのって思う。
どこまで自分の意見を出していいのかわからない、精一杯愛想笑いして相手の話に「そうですね」と肯定の相槌を打つだけ。
だからマナミさんも、優しいお客様の時に私を慣れさせようとしてくれているのだと思う。
こんなことでやっていけるのかな、自分。
と、不安しかない状態だけれど……やるしかないのだ。