祐也と私と一平先輩
一平は屋上のフェンスまで歩くと、
金網にもたれかかった。


「君は?君は綾乃を好きか?」


『はっ?こちが訊いてんだけど』祐也は思ったが、
とりあえず素直に答えることにした。



「はい。好きです」


「そうか。....俺もだ」


ハッキリとした口調で一平も答える。


二人は対峙すると、黙って視線を合わせていた。



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