祐也と私と一平先輩
上履と靴下を脱ぐと、懐かしそうにカラカラに乾いたプールサイドを歩く小坂くん。


「あちっ」


慌ててプールサイドに座ると、足を水につけた。


「気持ちいーっ!」


そう言って天を仰ぐ。


「綾乃も来いよ」


呼びかけられて私も同じように上履を脱ぐと、


「やだ、熱いっ」


小坂くんの隣に座ると、急いで足を水につけた。


「きゃっ、冷たいっ」


思わず足を水から離す。


「あはは、熱かったり冷たかったり忙しいヤツだなっ」


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