祐也と私と一平先輩
「あーっ」大きく伸びをすると、足を水に入れたまま小坂くんはバタンとプールサイドに体を倒した。


「綾乃も寝ころんだら?」


いくら時間が夕方だって、梅雨明けの太陽はもう完全に夏の太陽だ。


「やだ、焼けちゃうもん」


「どうせ日焼け止め塗ってんだろ?
気にすんなよ」


小坂くんは起き上がると私の肩に手をかける。


「や、やだよ。塗ったのお昼だからもう効かないかもだし」


「なんだそれ?平気だって」


「やっ!」



彼は私の肩をつかんで離さないし、私はその手を振り払おうと
二人でもつれ合っていたから....。
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