祐也と私と一平先輩
”ドボンっ!!”


バランスを崩して二人してプールに落ちてしまった。



一瞬視界が曇ったかと思うと沈む私の腕がつかまれて、
”プハッ”小坂くんと同時に上半身が水から顔を出しクリアな視界を取り戻す。


「ちょっ.....最悪」


「あはは、俺たちって水に縁があるな。この前だってずぶ濡れ...」




.....突然のことで、とっさに体が動かなくて。

私は小坂くんと唇を重ねていた。



ビックリして思わず後ずさると彼が体重をかけてきて彼に抱かれたまま、押し倒されるかっこうで再び水の中に沈んでしまった。


....あっ.....。



”ゴボゴボ....”耳を刺激する空気の音。


とっさに彼の体にしがみつく。


と、背中に硬いものを感じる。

.....。


私たちはプールの底に沈みながら抱き合っていた。
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