祐也と私と一平先輩
「ほんとのこと言っただけだろっ」


小坂くんはいつになく少しムキになって言葉を返してきた。


「バカ、スケベっ!!」


「男はみんなスケベなの」


「キャーっ」


私はふざけてプールサイドを走り回った。



「あ、待てよ」


逃げる私を小坂くんが追いかけてくる。


「やだよ~」


アカンベェをしながらきゃっきゃと逃げる。


「俺を本気にさせたなっ」

そう言うと、彼は気合の入った顔になると、マジで追いかけてきた。

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