祐也と私と一平先輩
え、うそ?!


あっという間に角に追いつめられてしまった。


「どうだ?もう逃げられないぞ」


言いながら近づいてくる。


私の背中には金網の冷たい感触が伝わってくる。


”ガシャン”小坂くんは金網をわしづかみにすると顔を近づけてくる。



「俺の勝ち。ラーメン大盛な」


「えっ?やだぁー」


ぷっと吹き出してしまった。


「お前、自分のこと地味子って言ってるけど本当は明るい奴なんだよな」


「ま、まさか?私が?」


「ああ、今俺の前では確かにそうだ」

微笑む彼の瞳に吸い込まれそうな感覚。



「もっと自分を出してみろよ」

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