ふたつ減って ふたつ増える
すると突然「おはよー」と
玄関から鍵を開けてお母さん登場。
いきなりのお母さんに驚く私とお姉ちゃん。
「今頃朝ご飯?コーヒーもらうね」
エプロン姿のお母さんは勝手にマグカップを出し、コーヒーをふたつ入れてお姉ちゃんの隣にストンと座った。
何これ?
声も出ない私とお姉ちゃんにコーヒーを口にしてから
「隣に引っ越してきたから」ってさりげなく一言。
えっ?隣?
「高級新築マンションは?」
声が裏返るお姉ちゃん。
「ちょうど隣が空いたし」
「会話になってないんだけど」
あまりにも自然体のお母さんに目が丸くなる私。
すると
追加で玄関からマサヒコさんがやってきて、お母さんは「はい」ってマグカップを渡した。
「少しでも近くで暮らしたいんだって」
ニコニコ笑顔のマサヒコさんに言われて照れるお母さん。
いやちょっと待って
一言の相談もなく
いきなり?
「また一緒に、ごはん食べよう」
お母さんは私とお姉ちゃんの顔を見てから、マサヒコさんの顔を見上げた。
「僕も仲間に入れて下さい」
無邪気な新婚夫婦にそう言われた私達は、思わず顔を見合わせ吹き出して笑う。